Ryoan-ji  竜安寺

"No.15"



No.15はあなたにとって何か特別な意味がありますか?聖徳庵の近くにある石庭、そこは白砂を敷き詰めた庭に15個の石そして少量の苔それら全てが土塀に囲まれた、有名なとても美しい石庭。ただ座り・・・立ち去りがたい場所・・・何か意味を探しながら?あるいは、ただ座るだけ。分析しながら? 又はただ座るだけ。呼吸を数えながら? 又はただ座るだけ。石を数えながら?・・・ただ座るだけ。石の配置を見ながら?石と石の空間を見ながら?そして、あなたの心の中を感じながら・・・



さぁ、15個の石を見て下さい。どこから眺めても全ての石を見ることは出来ないだろう。別の場所、別の角度からも試してみてください。しかし決して石全てを見る事は出来ないだろう。ただ静かに座り熟視すると何かを発見出来るかもしれない。それはまるで平和なドラゴンの様になって・・・



「心では何も見えないが何度も何度も探してしまう。心では何も見ることが出来ないが鮮明に何かを感じとっているだろう。疑う気持ちを無くし混乱から解放されれば私達が本来持ち備わっているピュアな心を認識する事が出来るだろう」(CTRはこの様に述べた)



"No.15"は新月から満月までの日数でもある。「新月の意味は?」「満月の意味は?」もし私たちがこの思考で14個の石だけを見ることが出来たならそれらの石は答えを教えてくれるだろうか?もし14が完全でない場合、15は完全かつ完璧ですか?そのポイントこそが私たちがあるべき姿でしょう。



この禅寺の茶室の近くにある蹲(つくばい)は一つの優れた作品だ。上面に刻まれた4つの漢字、禅問答(考案)「なぜ学ぶのか?」「なぜ修行するのか?」この種の質問は禅の歴史を通して多くの異なった形で出てきます。この場合、ある禅師が答えています「吾唯足知 -ワレ-タダ-タル-ヲ-シル- 私は満足を学ぶ為に勉強するのです、ものごとのあるがままを受け入れ満足すること、欲望を放しシンプルに平常心を保つそれ以上何も望まない」庭にある15個の石を見て実際に見えるのは14個の石。石だけを見ずに石と石の空間を楽しんでみて。 ここに鈴木老師から頂いた軸がある。 "STONES IN THE AIR"(空に浮く石)たぶん彼もまたいつかここでただ座りこの広大な白砂の大海に浮かぶ15個の石を目にしとても大切な何かを発見したのかもしれない。


John Cageが作成した「Ryoan-ji, The Peaceful Dragon」をお楽しみ下さい!